本日のオススメ。

大阪府内、主に梅田の居酒屋さんの"本日のおすすめ"を紹介するブログです(黒板の画像は拡大したら値段まで読めるはず!)。季節感のあるブログを目指しますw SNSとかでお探しなら→CampSite mixi FB twitter

    カテゴリ:レビュー・書評

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    猫の機嫌が二秒でわかる早見表
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    こんな実用的な・・・・・・インフォグラフィックで「感動」したのは戦闘車両識別表以来!!
    shikibetu

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    坂口安吾『二流の人』〜秀吉、黒田官兵衛を軸に戦国末期を描くブログ風の読み物〜

    青空文庫(インターネットで試みられている過去の作品の公開活動、成果は現在Kindleでも無料で読める)で公開されている坂口安吾の小説、黒田官兵衛と秀吉の葛藤を軸に、家康や三成、朝鮮出兵などへの考察を描く。

    戦国末期を解説する一つの物語としては面白いが、現代の重厚緻密で『劇に』没入させるような演出はなく、『坂口安吾による戦国末期』の解説のようにも感じられる淡白さ。

    現代のブログ小説的なノリで、軽く読めるのがメリット、黒田官兵衛にはかなり穿った見方だが、逆にリアリティを感じる、もしも買うならKindleで200円くらいなら納得する良くも悪くも小品だ。

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    キンドルで目に入った、面白そうなタイトル「旅行者の食卓」を読んだ感想を。

    そもそも僕は暇つぶしに読むエッセイは食べ物系のエッセイが極上と決めているのです。

    東海林サダオや椎名誠という、ブックオフ100円コーナーの雄がその代表ですが、他にも池波正太郎先生や、山口瞳、伊丹十三(イタミジュウゾウは僕の料理の直系の師匠といえるほどです。)と言ったところがお好みです。


    僕は旅行は好きでも嫌いでもないのですが、こういうエッセイのテーマとしては非常に好きです、この矛盾はエッセイの書き手の旅のおおらかな事と、自分のする旅行のあわただしい事に起因すると思います(なかなか地元の漁師と浮き玉三角ベースにいそしむ旅、と言うのは一般人には夢また夢となるのではないでしょうか)。

    さて、この「旅行者の朝食」ですが、米原万里さんという通訳者(にして書き手)のエッセー、しかも食べ物と、旅行……というか各地を行脚する仕事ですからその浮遊感のある回想(そういえば、子供のころチェコに暮らしていたのだが……、久々にソ連に来ると……、子供のころ父がモスクワに行くたびに……)がたまりません。


    そして食べ物、食べ物については、さまざまなものが紹介されていますが、まずこの本のタイトルにもなっている「旅行者の朝食」これがなんとソ連の缶詰です(表紙の右下にも良く見れば、ロシア文字が書かれているでしょう?)。

    これがどういう缶詰かは本編にお譲りするとして、ソ連の思い出は缶詰の思い出とばかりに、さまざまな缶詰とキャビアだけ瓶詰(ニシンの肝の缶詰など今もあればぜひ買いたいほどです)の思い出が明かされます。

    次に多いのは「物語」それも「絵本の」物語についてです。
    ドラキュラから、日本昔話、アルプスの少女ハイジや、ちびくろサンボといったストーリーに着想を得た(このエッセイの面白いところは雑学ではなく、素材から展開するところです)小編が続きます。

    「大きなカブ」という物語についての考察が白眉、なによりも大きなカブの筋をキチンと覚えていて、それに考察を加えるということを、インターネット全盛でいくらでも詳細な情報が手に入るこの時代においてもほとんどの日本人はしないでしょう、知性とは何か?という事に頭を巡らせずにはいれません。


    かとおもうと、中央アジアの秘密のお菓子"ハルヴァ"の謎に迫る、結構本格的な(でも決して学術的ではない)半生記など、多彩な話題が綴られています。

    これらの面白くて、ためにもなる「缶詰」「絵本」「半生記」が、文章が平易なので、読み進むのが早すぎてもったいないほどどんどんと展開します。

    私たちが知っていることは、ある人の中で出会って初めて真の意味、真の価値になるのだと知らされる一冊です。

    ソ連がまだあった時代の書き物ですが、現代でも面白く読める理由がどこかにあるはずですが……必読!!



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    北大路魯山人通読

    kita
    おいしんぼの「主(あるじ)をよべい!」おじさんであるところの海原雄山の元ネタとしても有名な北大路魯山人"食道楽"の書き物で「青空文庫」とか「キンドル」で無料配布されている文書を読んでみました。

    どの電子書籍(?)も数ページしかないので、現物を読んでみるのも簡単ですが、まあまあ歴史的にも個人的にも面白かったのでその要約と感想を並べてみます。

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    〜1から5〜
    1)「料理の第一歩」
    訓話、男はいろいろな思案を重ねていくが……最終的には「行動しないこと」が「手足」を奪ってしまう。

    【感想】話としては平凡だが、示唆するところはよくわかる。無行動が単に結果を生まないだけでなく、「手足」を喰ってしまう。


    2)「だしのとり方」
    かつおぶしの選び方から、削り方(よく切れぬ鉋では味が死ぬ)、出し方。こんぶ出汁の使い方(鯛のうしお汁のときなどは、鰹節では魚魚となりくどいと説く)、こんぶの洗い方と、出し方を説明している。出し方はどちらも、沸いた湯にさっと入れてすぐに取り出すのが「気の利いた出汁」の取り方とのこと。

    【感想】滑らかな語り口で、和風だしを語る、出汁愛。秀逸


    3)「日本料理の基礎観念」
    西洋中華料理よりも難しい、日本料理と言うものについての指摘(「僭越ながら食道楽の立場」から)。理を料る(コトワリヲハカル)の字の通り、きちんとした舌を持つこと、合理的であること、そして相手に即した料理を「医者が診断」するように提供する事の必要性を説く(名医と同じく、「調理」だけでない総体的な演出の重要性も指摘する)。

    素材第一(素材の原味を殺すな)、また出汁のあり方についての解説(カンナ!!!)、「味の素」は不可、新鮮な野菜が味も健康にも良いという指摘(生きた野菜でなければ…)、生きた食器、死んだ食器。

    そして最後は「好き(愛情)で作る以上の名法はない」とくくります。
    (最後に、播州竜野の薄口しょうゆのすばらしさと「よく切れる包丁」が「おもしろさ」「料理への興味」を自然に作り出すという補足がつきます)。

    【感想】書き出しはしかめつらしい感じ、後半に徐々に伸びやかに(出汁の話から気持ちが明るくなる様子)、最後の部分は凡庸な指摘にみえるが、最後の補足までの熱心さから、素直な料理好き、料理へ人々を引き込もうとする熱意を感じる。


    4)「デンマークのビール」
    旅行記、カナダの空港で飛行機待ちの時間に出たベーコンの旨さ、イギリス料理の意外な「ゆきとどき」、配給制ゆえに食べれなかったステーキへの無念と「食べること」の話、そして「ビール」の話が続きます。
    最良のビールが、アメリカで飲んだ「チュボルク」。このデンマークのビールがアメリカ・イギリス・ドイツ・チェコスロバキア・フランス(そしてキリン)のビールよりも旨いと語る。

    ビールの新鮮についての考察、ドイツ、フランスのビールの意外なまずさについて(アメリカでの経験と、パリでの体験でドイツに行くまでもないのではと思案)、そして次号ではフランス料理についてと結ばれます。

    【感想】旅行記、つつつと読み進められる。ロンドン、イギリスが性に合った様子、デパートに並ぶ商品まで含めて賛辞を送っている。この人はブログのある時代に生きていたらさぞおもしろかっただろうと思う(ツイッターも)。


    5)「フランス料理について」
    フランス料理の名声は、海外に派遣されたお役人や画家志望の「若気の至り」で作られた。
    ズバリ「幼稚」で「デリケートな魅力」をもつ「味」はなく、「美」もなかったと語る(若輩のアメリカじゃああるまいし……とまで言う)。
    素材の不良(これが一等)、それがかろうじてオリーブ油に救われている。
    豚は「鎌倉に匹敵する」良であるが、良い牛肉もなく、羊肉馬肉を盛んに食っていると指摘、魚料理については日本料理に比して100対1〜2(品数についていっているが、もちろん味も相手にしていない)。
    全体の一貫性のなさの「混乱」と表現する。
    結びの言葉は「嗚呼。」

    【感想】期待を裏切られた怒りを感じる、良いステーキとかが食べたかったのだろうと思う。しかし、渡航時期(1954年)とフランスの歴史を考えると「18世紀 貴族崩壊→料理人が市井の世界へ(料理の民主化)」「19世紀 ナポレオン戦争、第一次世界大戦による疲弊」「20世紀 第二次大戦でさらに追い討ち」と混乱の合間になんとか進歩してきたフランス料理には少し酷かもしれない。嗚呼。

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